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ベルリンで博物館・美術館巡り

2022.06.20

そもそも

ベルリン滞在記2022のスピンオフ。

ベルリンの博物館島(ムゼウムスインゼル)にある博物館・美術館と市内にあるフンボルト博物館に行ってきた話。博物館島はシュプレー川の中州の北側に博物館・美術館が集まっている地区。世界遺産に登録されている。

北側から撮った博物館島。なかなか美しい。 Blog Image

旧博物館

プロイセン国王フリードリヒ・ヴィルヘルム3世が王室が保有する古代ギリシャ・ローマの芸術品を公開する目的で開館した旧博物館。

ベルリンでも特に観光客が多そうなこの博物館の受付の人が全く英語話せなくて採用基準が謎だった。

旧博物館自体の建築がいかにも古代ギリシャ風。館内には古代ギリシャ・ローマの彫刻がずらりと並ぶ。 Blog Image

ローマのパンテオン風の空間に神々の彫刻が並ぶ。 Blog Image

新博物館

第二次世界大戦で壊滅的な被害を受けたが、後に戦前の姿に復元され2009年に再開館した。先史時代の遺物やエジプト美術を主に展示している。 Blog Image

あちこち棺だらけ。 Blog Image

アメンエムハト3世の立像(紀元前1900-1800年頃)。凛々しい。 Blog Image

ボーデ博物館

1904年にカイザー・フリードリヒ博物館として開館し、後に初代キュレータを務めたヴィルヘルム・フォン・ボーデに敬意を表して改名された。中世ヨーロッパの宗教美術が多かった印象。 Blog Image

カッコいいエントランスホール。 Blog Image

さらにカッコいい階段ホール。 Blog Image

Martin Zürn(1585-1665)の『St. Sébastien』と『St. Florian』(1638-1639) Blog Image

旧国立美術館

1876年に開館した。主に19世紀以降の西洋絵画を展示している。 Blog Image

アドルフ・フォン・メンツェル『サンスーシ宮殿でのフリードリヒ大王のフルートコンサート』 Blog Image

アドルフ・フォン・メンツェル『鉄圧延機工場』 Blog Image

アルノルト・ベックリン『死の島』 Blog Image

アルノルト・ベックリン『ヴァイオリンを弾く死神といる自画像』 Blog Image

ペルガモン博物館

1930年に開館した。主に古代ギリシャ・ローマ・オリエント美術を展示している。小アジアの古代都市ペルガモンから移築した「ペルガモンの大祭壇」(工事中で見れなかった)が館名の由来。

イシュタル門に続く行列通りの壁。 Blog Image

新バビロニア王国のネブカドネザル2世が建設したとされるイシュタル門。 Blog Image

イシュタル門を抜けると、古代ギリシャ都市ミレトスの市場門。 Blog Image

ペルガモン博物館パノラマ館

博物館島を出てすぐのところにあるペルガモン博物館の分館で、西暦129年ハドリアヌス帝治世下のペルガモンの一日の様子が360度の大パノラマで表現されている。 Blog Image

盆踊りの櫓みたいなものに登ってそこからペルガモンを眺めるというユニークな仕様。 Blog Image

ところどころ動きがあったり定期的に朝昼晩が訪れたりして割と没入感があった。 Blog Image

フンボルトフォーラム(ベルリン民族学博物館・アジア美術館)

元々ベルリン王宮だった建物を利用して2020年に開館した施設で、ベルリン民族学博物館とアジア美術館の2つの博物館を擁する。 Blog Image

アフリカの民族美術や伝統工芸が多数。 Blog Image

アジアの仏教美術も多数。 Blog Image

大英博物館と同様に文化財返還問題の対象になる展示物もありそう。

フンボルト博物館

通称フンボルト博物館はドイツ最大の自然史博物館で化石や鉱石、動物標本などを多数展示している。博物館島ではなく市内にある。 Blog Image

館内に入るといきなりブラキオサウルスの骨格標本。圧巻の大きさ。 Blog Image

ライオン。一瞬本能的にビビる。 Blog Image

ブラキオサウルスの骨々。 Blog Image

かつてベルリン動物園の人気者だったというゴリラ「ボビー」 Blog Image

多種多様な生物のホルマリン漬けがズラリ。かなり衝撃的。漫画に出てくるマッドサイエンティストの研究室感。 Blog Image

雑感

博物館・美術館の展示物の多く(特に目玉展示物)がドイツのものではなく外国産(王族貴族の購入品または軍隊や調査隊による「お持ち帰り」)だった。それによって人類の文化財保護に貢献しているのは間違いないのでそれ自体に否定的ではないが、ふと「俺はなぜドイツのベルリンでこれを見てるんだ」という気持ちがよぎることが多々あった。

博物館島の外のベンチに座っているといわゆるロマの人たちに何度も話しかけられお金を求められた。赤ん坊を抱いた女性が話しかけてきたり見た目10歳未満の子供が英語でメッセージが書かれた紙を見せてきたりした。それもその周辺でそういう活動をする人が一人や二人ではなかったので、10分以上話しかけられることなくただベンチに座っていることができなかった。

"Peace"と書いた服を着てギターを背負っている青年が話しかけてきて「30セントくれ」と言ってきたこともあった。普通の若者のようにも見えたので「なぜお金が必要なのか」と聞くと「インドに行きたいから」と言った。もちろん断った。自分で働かんかい。

全然関係ないけど「金継ぎ」ってタトゥー入れてる女の子を見かけた。入れた理由が気になった。調べたら"Zen"と似たような形で"Kintsugi"の精神が海外に輸出されているらしく、その影響かもしれない。いや絶対そう。

参考:海外で有名な金継ぎ本3冊の内容まとめ

参考書籍

西洋美術史入門

世界のビジネスエリートが身につける教養「西洋美術史」

古代エジプト全史

古代エジプト解剖図鑑

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#ヨーロッパ#ドイツ#博物館#美術館#世界遺産