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海外での決済方法を検討する

2023.04.17

そもそも

手数料周りがちょっとややこしい海外での支払い方法を自分用にまとめてみた。

情報が古くなってるので注意(追記:2024年4月)

Wise

チャージ

銀行口座からチャージする場合、手数料は無料。銀行口座からのチャージは数分から数十分で完了する。

デビットカードからチャージする場合、手数料は3.3%。デビットカードからのチャージは数分で完了する。

クレジットカードからのチャージは、非対応。

参考:資金の受け取り・チャージにかかる手数料

Wiseでの外貨両替

ミッドマーケットレートでの両替。手数料は両替先の外貨によって異なり、随時変動する(0.7%前後)。

参考:ミッドマーケットレートでの海外送金・外貨両替

参考:資金の保有にかかる手数料

Wiseデビットカード決済

Wiseデビットカードで支払う場合、事前に決済通貨に両替してあれば手数料は無料。決済通貨の残高が不足している場合は、両替手数料が最も安くなる通貨の残高から決済通貨に自動両替されて決済される。

参考:Wiseデビットカードでの決済にかかる手数料

海外ATM引き出し

毎月2回、合計30,000円まで無料で引き出せる。レートが有利なタイミングで現地通貨に両替しておいてもいいが、面倒なので基本的にはやらない。

月限度額回数(2回)を超えると、固定手数料70円がかかる。

月限度額(30,000円)を超えると、1.75%の手数料がかかる。

参考:ATMでの現金の出金手数料

Revolut

チャージ

銀行口座またはVISAデビットカードからチャージする場合、手数料は無料。この方法でチャージした金額は、送金やATM引き出しに利用可。VISAデビットカード発行元の銀行がRevolutとの取引を制限している場合があり、その場合はVISAデビットカードからのチャージ不可なので、手数料無料でチャージする方法は銀行口座からのチャージ一択。銀行口座からのチャージは時間がかかる。

その他のクレジットカードやデビットカードなどからチャージする場合、手数料は1.7%(近々そうなる)。この方法でチャージした金額は、送金やATM引き出しには利用不可で、Revolutカード払いにのみ利用可。

参考:アカウントにチャージしよう

Revolutでの外貨両替

銀行間取引レートでの両替。

平日(ニューヨーク時間)の手数料は無料、土日の手数料は1%。スタンダードプランの場合は、月額両替額が750,000円を超えると手数料が0.5%加算される。

参考:外貨の両替には手数料がかかりますか

Revolutカード決済

Revolutカードで支払う場合、海外事務手数料は無料。Revolutアカウントに事前にチャージしておく必要がある。事前に両替して決済通貨の残高が十分にある場合はその残高から決済され、決済通貨の残高が不足している場合は残高が十分にある別の通貨から決済通貨に自動両替されて決済される。

参考:Revolutでの両替の仕方

参考:支払いはどの通貨の残高から差し引かれますか

海外ATM引き出し

プランに応じた月限度額(スタンダードプラン:25,000円)以内の手数料は無料。月限度額を超えると手数料は2%。レートが有利なタイミングで現地通貨に両替しておいてもいいが、面倒なので基本的にはやらない。

参考:個人会員向け料金

参考:リテール比較プラン

その他

アプリにバグがあったり、カードが予定日時通りに届かなかったり、ヘルプページが不十分だったり、運営会社が行政処分を受けていたり、金融を扱うサービスとしては不穏さを感じることが多い。

参考:REVOLUT TECHNOLOGIES JAPAN株式会社に対する行政処分について

某国内ネット銀行デビットカード

WiseやRevolutに比べてレートや手数料が不利なので、あくまでも予備として持参。

デビットカード決済

決済データが国際ブランドの決済処理センターに到着した時点で、国際ブランドが定める基準レート(銀行間取引レートより不利)によって通貨換算が行われる。その額に海外事務手数料率(2.5%)を掛けた額が手数料として上乗せされる。

海外ATM引き出し

海外ATMで口座から現地通貨を引き出せる。

決済データが国際ブランドの決済処理センターに到着した時点で、国際ブランドが定める基準レートによって通貨換算が行われる。その額に海外事務手数料率(2.5%)を掛けた額が手数料として上乗せされる。

参考:VisaやMastercardの為替レートの仕組み・確認方法を解説!

某国内クレジットカード(複数)

WiseやRevolutに比べてレートや手数料が不利なので、あくまでも予備として持参。

クレジットカード決済

決済データが国際ブランドの決済処理センターに到着した時点で、国際ブランドが定める基準レートによって通貨換算が行われる。その額に海外事務手数料率(軒並み2.20%。1.63%のカードも。)を掛けた額が手数料として上乗せされる。

ポイント還元が一応ある。

参考:クレジットカードの海外手数料とは?計算方法・注意点を解説!

結論(カード決済)

Revolutアカウントに、銀行口座から手数料無料でチャージして、銀行間取引レートで平日に手数料無料で決済通貨に両替して、Revolutカードで手数料無料で支払うのが、経済的には最適っぽい。ただ銀行口座からのチャージに時間がかかりすぎる(1日以上)のが大きな難点。

Wiseの場合、Revolutと基本的な構造と手続きの流れは同じだが、平日の外貨両替に手数料がかかる点、銀行口座からのチャージが最速で数分で完了する点が異なる。個人的には、銀行口座からのチャージが高速で完了することのメリットをより大きく評価するので、Wiseの方が使いやすい。あとWiseの方がアプリが使いやすい。

国内ネット銀行発行のデビットカードや国内発行のクレジットカードと比べると、Wiseの外貨両替レートは国内カードの通貨換算レート(国際ブランドが定める基準レート)より有利かつ、海外事務手数料が無料なので、Wiseの外貨両替手数料(0.7%前後)を考慮しても、1%から2%程度経済的。国内カードの唯一のメリットはチャージなどの手続きコストがないこと。

Wiseの場合、外貨両替を逐一せずに決済時自動両替を許容する(短期間に異なる通貨圏を転々とする場合に便利)ならば、手続きコストは銀行口座からの定期的または随時のチャージのみ。

結論、多少の手続きコストを支払うことによって、1%から2%程度の経済的メリットを享受するかどうかの判断に帰結しそう。

結論(海外ATM引き出し)

大前提として、国や都市によっては現金支払いがまだまだ根強いので、海外ATM引き出しは避けられない。

海外ATM引き出しの場合は、チャージして外貨両替するところまでは前述のカード決済の場合と基本的には同じ。あとは現金引き出し時にかかる手数料が異なる。というわけで1ヶ月で現金20万円を引き出した場合の手数料を試算してみる。

・Wise:0円(3万円まで無料)+ 2,975円(17万円 x 1.75%)= 2,975円

・Revolut(スタンダードプラン):0円(2.5万円まで無料)+ 3,500円(17.5万円 x 2%)= 3,500円

・某国内ネット銀行:5,000円(20万円 x 2.5%)= 5,000円

実際には引き出し手数料の他に、Wiseの場合は外貨両替手数料(0.7%前後)が上乗せされ、Revolutの場合は土日のみ外貨両替手数料(1%)が上乗せされる。某国内ネット銀行の場合は比較的不利な国際ブランドが定める基準レートが適用される。

結論、前述のカード決済の場合と基本的に同じ。国内ネット銀行よりはWiseやRevolutの方が経済的で、WiseとRevolutは大差なく、チャージの速さでWiseに軍配という感じ。

総結論

WiseやRevolutを使うこと自体、初期手続き以外は特にコストがかかる訳ではないので、問答無用で使っておくと良さそう。

海外での支払い方法を最適化しないと3%損するとして、100万円使うと3万円損する。非日常の海外旅行に100万円使える人にとっては、3万円程度ならば手間に時間とエネルギーを費やす代わりの文字通りの手数料として許容範囲内と言えるのかもしれない。海外に長期滞在する人や何度も渡航する人にとっては、手数料がバカにならなくなるので、多少手間をかけてでも最適化するのが賢明だろう。

ただ渡航時にハイシーズンを避けたり、フライトを直行便ではなく乗り継ぎ便にしたりLCCにしたり、機内持ち込み荷物だけで完結させたり(預け入れ荷物の料金がかからない)、宿泊をホテルではなくホステルにしたり(長期滞在の場合や物価の高い都市で特に)、事前準備を怠らず余計な支出をもたらすハプニングを避けたりする方が、おそらく渡航中の支出に与える影響は大きい。

また非渡航時に、固定費を減らしつつ収入を増やす努力をする方がさらにインパクトが大きい。

#旅#まとめ