アテネ国立考古学博物館に行ってきた
そもそも
アテネ滞在記2022のスピンオフ。
アテネ国立考古学博物館は、ギリシャ全土で出土した古代ギリシャ時代の文化財を展示する博物館。像の前でポーズをとって写真を撮ることは侮辱的とみなされるため禁止されている。
外観

ミケーネ文明
紀元前16-11世紀頃にペロポネソス半島で栄えたミケーネ文明の文化財。
19世紀にドイツ人考古学者シュリーマンが発見した「アガメムノンのマスク」は、実際はアガメムノンが活躍したトロイア戦争の時代より昔に作られたものとされる。

「アガメムノンのマスク」とともに出土した黄金の副葬品の数々。

ミケーネ文明の遺跡の一つティリンスで出土した鮮やかなフレスコ画の数々。

ミケーネのアクロポリスで出土した「ミケーネの貴婦人」と呼ばれるフレスコ画(紀元前13世紀)。奈良の古墳で壁画が描かれる約2000年前に描かれたという衝撃。

タコの絵柄が素敵すぎる壺(紀元前15世紀頃)。この絵柄マジでいい。

キクラデス文明
アルテミシオンの騎手
ヘレニズム時代のブロンズ像(紀元前2世紀頃)。カピトリーニ美術館で彫刻を堪能したでも書いたが、ブロンズ像は戦争時に武器の材料として溶かされたりしたため、古代ギリシャ時代から現存するオリジナルのブロンズ像は希少。この像はさらにモチーフまでユニークなので超希少。

アスクレペイオン
ペロポネソス半島の都市エピダウロスにあるアスクレペイオン(医学の神アスクレピオスを祀った神殿)の東側と西側のペディメントとアクロテリオンの彫刻。

アルカイック期
紀元前8世紀頃〜紀元前6世紀頃
ディピュロンのアンフォラ。幾何学的な紋様が特徴的。

クーロス(アルカイック期の裸の若い男性像)。

コレー(アルカイック期の若い女性像)とクーロス。保存状態がよく一部に彩色が残っている。我々が最初から白いと思い込んでいる彫刻や神殿は当時は彩色されていたものが少なくない。

クーロス。

レスリングをするアスリートが彫られたクーロスの台座。

同じ台座の別の側面。犬と猫を闘わせる若者たち。遊び心あるな。

同じ台座の別の側面。様々な運動競技をするアスリートたち。

古典期
紀元前5世紀頃〜紀元前4世紀頃
墓碑。3Dやな。

ギリシア神話に登場する海の怪物セイレーンの像。

オリーブオイルを貯蔵する容器レキュトス。遺体に油を塗布するために使われていたらしい。

墓碑。めっちゃ3D。

火葬した死者の灰を納める骨壷。豪華やな。

ナイスコスと呼ばれる柱とペディメントを備えた小さな神殿風の墓碑。

馬が特徴的な軍人の墓碑。

紀元前4世紀の彫刻についての説明。

アッティカのマラトン沖で出土した、若いアスリートのブロンズ像。

アンティキティラ島沖の難破船から出土した、青年のブロンズ像像。

これぞ肉体美。

エヴィア島北部のアルテミシオン岬沖で出土した、ゼウスまたはポセイドンのブロンズ像。

ヘレニズム期
紀元前4世紀後半頃〜紀元前1世紀前半頃
アッティカの都市ラムヌスで出土した女神テミス像。

アンティキティラ島沖の難破船から出土した、哲学者の頭部のブロンズ像。目怖いて。

悲劇で使用されていた仮面を模した彫刻。

アヒルと少年の像。生意気な微笑み。

犬を抱える少年の像。かわいすぎやろ。

ミロス島で出土したポセイドン像。

デロス島で出土したアフロディーテ・エロス・パンの像。アフロディーテが手にしているサンダルが現代的すぎるんだが。

エジプト

陶器
ミノタウロスを退治するテーセウスが描かれたどこかシュールな陶器。

メデューサを退治するペルセウスが描かれた陶器。

紀元前6500-5300年の地母神像。

アンティキティラ島の機械
アンティキティラ島沖の難破船から出土した歯車式機械。天体運行を計算するための道具の可能性が高いとされている。紀元前3世紀から紀元前1世紀頃に作られたとされるこの機械は、従来想定されていた当時の文明レベルを遥かに上回る技術力を示している。この技術力が断絶することなく引き継がれていたならば、人類史は大きく変わっていたかもしれない。

