イスタンブールでモスク巡り
2022.09.12
そもそも
イスタンブール滞在記2022のスピンオフ。
イスタンブールにあるちょっと知名度が低いモスクを巡ってみた。
世界遺産「イスタンブール歴史地域」を構成するアヤソフィア、スレイマニエ・モスク、スルタンアフメット・モスク、ゼイレック・モスクは本編イスタンブール滞在記2022にて。
バヤズィト・モスク
16世紀初頭にバヤズィト2世(メフメト2世の息子)によって建てられたイスタンブールに現存する最古のモスク。
ヌルオスマニエ・モスク
18世紀に建てられたヨーロッパのバロック建築とオスマン建築が融合したオスマンバロック様式のモスク。グランドバザールの東門付近の階段を上がったところにある。
リュステム・パシャ・モスク
スレイマン1世に仕えた宰相リュステム・パシャ(スレイマン1世の娘ミフリマー・スルタンの夫)によって16世紀に建てられたモスク。設計はオスマン帝国最大の建築家ミマール・スィナンによる。イズニックタイルを大量に使用した装飾が特徴的。
ソコルル・メフメト・パシャ・モスク
スレイマン1世、セリム2世、ムラト3世の3代に渡ってスルタンに仕えた宰相ソコルル・メフメト・パシャによって16世紀に建てられたモスク。設計はミマール・スィナンによる。
観光の中心地から南西に少し離れた下町情緒漂うカドゥルガ地区にある。
イズニックタイルを使用した装飾が特徴的。
キュチュック・アヤソフィア
6世紀の東ローマ帝国ユスティニアヌス1世の時代にキリスト教の聖堂として建てられたのが始まり。オスマン帝国時代にモスクとして改築された。キュチュック・アヤソフィアは「小さなアヤソフィア」を意味する。
外観は確かに聖堂っぽさが残っている。
敷地内のベンチに居座る猫たち。
内部はしっかりモスク。
シェザデ・モスク
16世紀にスレイマン1世が息子シェザデ・メフメドの死を偲んで建設したモスク。設計はミマール・スィナンによる。
ファーティフ・モスク
15世紀にイスタンブールを征服したメフメト2世によって建てられたモスク。ファーティフは「征服者」を意味しメフメト2世を指す。18世紀に地震によって壊滅的な被害を受けて新たな設計で再建されたため、イスタンブールに現存する最古のモスクではなくなった。
ヤヴズ・スルタン・セリム・モスク
16世紀にスレイマン1世が父セリム1世の死を偲んで建設したモスク。イスタンブールに現存する2番目に古いモスク。金角湾を一望できる高台に位置する。
イスマイルアー・モスク
18世紀に建てられた厳格なイスラーム保守主義者が集まるチャルシャンバ地区の中心的なモスク。このモスクの周辺では正装してターバンや宗教的な帽子を被る男性をちらほら見かけた(他の地区ではほぼ見かけない)。
参考:トルコの超イスラーム保守派地域「チャルシャンバ地区」を歩いてみた
ミフリマー・スルタン・モスク
スレイマン1世の娘ミフリマー・スルタンのために16世紀に建てられたモスク。設計はミマール・スィナンによる。
ラレリ・モスク
18世紀にムスタファ3世によってオスマンバロック様式で建てられたモスク。
クルチ・アリ・パシャ・モスク
元々バルバリア海賊に捕縛され奴隷として働き、最終的にオスマン帝国海軍大提督にまでなったクルチ・アリ・パシャのために16世紀に建てられたモスク。新市街のカラキョイ(Karaköy)にある。設計はミマール・スィナンによる。
タクスィム・モスク
2021年にタクスィム広場に完成したばかりの最新モスク。
礼拝の直前の様子。
ドルマバフチェ・モスク
19世紀に建築家ガラベット・アミラ・バルヤンの設計でドルマバフチェ宮殿の南西に建てられたモスク。バロックや新古典主義などのヨーロッパ建築の様式とオスマン建築の様式が調和しているのが特徴。
オルタキョイ・モスク
ボスポラス海峡に面するオルタキョイ(Ortaköy)に、前述のドルマバフチェ・モスクと同じ時期に同じ建築家によって同じような様式で建てられたモスク。
感想
98歳まで生きた建築家ミマール・スィナンが天才すぎた。
20年以上前のPSゲーム『クラッシュバンディクー3』の「アラビアのあついぶらさがり」ステージを思い出した。