コロッセオを探検してみた
そもそも
ローマ滞在記2022のスピンオフ。
コロッセオの地下・アレーナ・観客席・回廊を探検してみた話。
コロッセオは、1世紀後半に完成した石造円形闘技場。正式名称は「フラウィウス円形闘技場」といい、コロッセオを建設した皇帝ティトゥス・フラウィウス・ウェスパシアヌス(同名の親子2世代)に由来する。コロッセオという名前の起源やそう呼ばれ始めた時期はいまいち不明らしい。収容人数は5万人以上だったという。剣闘士闘技や猛獣狩り、歴史上の有名な海戦を再現した模擬海戦(ナウマキア)などが行われていた。エンタメ性高すぎやろ。
コンスタンティヌス帝以降は公認されたキリスト教の影響もあり、コロッセオでの見世物は下火になっていった。その後も闘技場の一部が地震で倒壊したり、石材として削り出されたり、集合住宅になったり(なんでやねん)して闘技場として使用されることはなかった。
18世紀以降に調査や修復が行われるようになり、現在のような文化財または観光地としての役割を果たすようになっていった。世界遺産に登録されている。
外観
向かいにある「ウェヌスとローマ神殿」から撮ったコロッセオ。穴場スポットかも。
地上階回廊
念願のコロッセオに一歩踏み入れ、心踊る。
地下
2021年に修復作業が完了したばかりだという地下。地下には猛獣の檻や舞台装置などがあった。
猛獣をアレーナに運んでいたという人力エレベーターの再現。舞台演出の涙ぐましい努力が垣間見える。木材が新しすぎて若干気持ちが乗り切らない。
地下空間を歩いて横断することができた。約6mの高さがある。
色々と想像が膨らむ。
3分の1ぐらい復元されたアレーナの床が見える。
まさに舞台裏ならぬ舞台下。
アレーナ
ちょっとしたハプニングがあり、なぜか私のグループ担当のスタッフが先に行ってしまい、アレーナに続く鉄格子の扉に鍵をかけられて閉じ込められてしまった。猛獣のような気分になりながら檻の外にいた観光客にスタッフを呼んでもらうように頼み、なんとか助かった。個人的にちょっと楽しかったが、同じグループのイギリス人カップルはキレていた。
剣闘士や猛獣が闘いを繰り広げていたアレーナ。アレーナの床には砂(ラテン語でarena)が撒かれていて、それがアレーナの語源だという。
アレーナに近い席から順に身分の高い者が見物していたという。外壁の一番上にロープと布で作った日よけの天蓋まであったらしい。
地下空間が剥き出しになっている。近々アレーナの床全面を復元する計画があるとのこと。
地下で見た人力エレベーターの上階部分。
上階回廊
内部の柱は意外とシンプル。
見晴らし抜群の観客席。こんなんバリ楽しそうやん。ローマ人贅沢してんな。
コンスタンティヌスの凱旋門
コロッセオの目の前にあるコンスタンティヌスの凱旋門。テトラルキア(四分統治)の下で西の副帝であったコンスタンティヌスが、ミルウィウス橋の戦いで正帝マクセンティウスに勝利しローマの皇帝位を統一したことを記念して315年に奉献された凱旋門。世界中の凱旋門のモデルになっている。世界遺産に登録されている。
凱旋門を飾るレリーフやフリーズには、先代皇帝の建造物から拝借されたものも少なくないという。