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ヴェネツィアで教会巡り

2022.07.08

そもそも

ヴェネツィア滞在記2022のスピンオフ。

ヴェネツィアにある教会を巡った話。教会の保存に努める組織Chorus Veneziaに属する教会にお得に入場できる共通パスを購入した。サン・マルコ寺院はサン・マルコ広場に行ってきたにて。サン・ジョルジョ・マッジョーレ聖堂はサン・ジョルジョ・マッジョーレに巡礼してきたにて。

レデントーレ教会

16世紀にペスト収束を記念してサン・ジョルジョ・マッジョーレ聖堂と同じくアンドレーア・パッラーディオに建てられた教会。サン・ジョルジョ・マッジョーレの隣のジュデッカ島にある。

なんか神殿感がある教会正面。ファサードはローマのパンテオンに、階段はかつて存在したとされるエルサレム神殿にインスパイアされたものだという。 Blog Image

白を基調とした明るい内部。壁の汚れや染みが年季を感じさせる。 Blog Image

教会を出て運河沿いを散歩。島と島をつなぐ小さな橋を渡る。街中どこを歩いても夢のような風景が。 Blog Image

サン・ジョルジョ・デッリ・スキアヴォーニ信徒会

15世紀に建てられた信徒会(の集会所)。信徒会とは、特定の守護聖人を信仰する民間の宗教団体を指す。

ヴェネツィア派の画家ヴィットーレ・カルパッチョの一連の絵画で彩られる内部。 Blog Image

『聖ゲオルギウスと竜』と『聖ゲオルギウスの勝利』 Blog Image

天井が豪華に装飾されている2階内部。祭壇には聖ゲオルギウスと竜が描かれたレリーフが。 Blog Image

サン・ロレンツォ教会

現在は微妙な現代アートの展示場と化していた元教会。

未完成っぽいファサード。 Blog Image

内部は中央に祭壇だけが残され、その周りで現代アートが展示(上映)されている奇妙な空間だった。 Blog Image

サンティ・ジョヴァンニ・エ・パオロ聖堂

15世紀に建てられたドミニコ会の聖堂。ヴェネツィアで最も大きい教会の一つで、歴代のヴェネツィア共和国ドージェ(元首)などが埋葬されている。

聖堂前の広場には、アンドレア・デル・ヴェロッキオ(レオナルド・ダ・ヴィンチの師匠)が制作した、バルトロメオ・コッレオーニ(ヴェネツィア共和国の傭兵隊長)の騎馬像(イタリアルネサンス期の騎馬像としては最高傑作の一つ)が立っている。 Blog Image

ゴシック様式の広い内部。壁一面に偉人の記念碑が数多く見られる。 Blog Image

豪華な装飾が施されたバロック様式のチャペル。 Blog Image

ヴェネツィア共和国第85代ドージェ、アルヴィーゼモチェニゴ1世(誰やねん)の記念碑。 Blog Image

サン・ポーロ教会

9世紀に遡る歴史をもつというサン・ポーロ教会。

レンガ造りの一風変わった外観。 Blog Image

全体的に統一感がない印象の内部。天井が船底構造になっている。 Blog Image

十字架の礼拝堂には、ドメニコ・ティエポロがキリストの受難を描いた14点の連作『十字架の道』。 Blog Image

ティントレットの『最後の晩餐』(1568-69)。ティントレットの『最後の晩餐』は異なる構図のものが複数存在する。 Blog Image

サンタ・マリア・グロリオーザ・デイ・フラーリ聖堂

14-15世紀に建てられたゴシック様式の聖堂。ヴェネツィアで最も大きい教会の一つ。入口の人が小さい。 Blog Image

縦にも横にも広い内部。壁一面に偉人の記念碑が数多く見られる。 Blog Image

第103代ドージェ、ジョヴァンニ・ペーザロ(誰やねん)の記念碑。なんだか暗い影を感じる。 Blog Image

主祭壇の手前にある立派すぎるクワイヤ。 Blog Image

主祭壇を飾るのは、ヴェネツィア派画家ティツィアーノの『聖母被昇天』(1516–1518)。ヴェネツィアで最も大きいというこの祭壇画によってティツィアーノは比類なき画家としての名声を手にした。 Blog Image

同じくティツィアーノの『ペーザロ家の祭壇画』(1519-1526) Blog Image

サン・ロッコ教会

15-18世紀に建てられた、ペストに対する守護聖人サン・ロッコに捧げられた教会。 Blog Image

祭壇以外はシンプルな内部。 Blog Image

これでもかと絵画が敷き詰められた主祭壇。アプス(後陣)とドームはイル・ポルデノーネ作(後年にジュゼッペ・アンジェリ修復)、左右の絵画はティントレット作。 Blog Image

サンタ・マリア・デッラ・サルーテ聖堂

17世紀に流行したペストの収束を祈願し建てられたバロック様式の聖堂。

ドームの頂上にはこの聖堂が捧げられた聖母マリアの像が。外側は工事中だった。広告費いくらかな。 Blog Image

中央にある八角形の空間の周りに礼拝堂がある一風変わった構造。 Blog Image

主祭壇には、フランドル生まれでヴェネツィアで活動していた彫刻家ジョス・デ・コルテの『ペストを追い払う天国の女王』。 Blog Image

サン・ザッカリア教会

15-16世紀に建てられたゴシック様式またはルネサンス様式の教会。

均整のとれたファサード。 Blog Image

ヴェネツィア派の画家たちの絵画で埋め尽くされている左側廊。迫力満点。 Blog Image

同じく右側廊。迫力満点。 Blog Image

ジョヴァンニ・ベッリーニの『玉座の聖母子と諸聖人』(1505)。ベッリーニが70代の時に描かれた。 Blog Image

側廊の迫力に完全に押し負けている控えめな主祭壇。 Blog Image

中央にあるのがティントレットの『洗礼者ヨハネの誕生』。 Blog Image

クリプト(地下聖堂)の歴史は10-11世紀に遡る。現在は浸水してしまっている。 Blog Image

サンタ・マリア・デル・ジッリョ教会

17世紀に完成したバロック様式の教会。

スイス生まれでヴェネツィアで活動していた建築家ジュゼッペ・サルディが設計した大迫力のファサード。 Blog Image

ファサードに対してこぢんまりとした主祭壇。中央の彫刻はドイツ生まれでヴェネツィアで活動していた彫刻家Heinrich Meiering作。 Blog Image

サンタ・マリア・デル・ロザリオ教会

18世紀に建てられたバロック様式の教会。天井や壁面の随所にレリーフが彫り込まれている。 Blog Image

教会を出るとすぐ目の前にジュデッカ運河。絶景。 Blog Image

サント・ステファノ教会

14-16世紀に建てられたゴシック様式の教会。 Blog Image

内部は撮影禁止だったのでWikipediaの写真を拝借(Di Zairon - Opera propria, CC BY-SA 4.0)。天井の船底構造が美しい。聖具室に入るとティントレットの『最後の晩餐』(1579-80)があった。 Blog Image

参考書籍

海の都の物語 ヴェネツィア共和国の一千年(上)―塩野七生ルネサンス著作集4

西洋美術史入門

世界のビジネスエリートが身につける教養「西洋美術史」

ルネサンスとは何であったのか―塩野七生ルネサンス著作集1―

ルネサンス 歴史と芸術の物語

イラストで読む ルネサンスの巨匠たち

ヤマザキマリの偏愛ルネサンス美術論

「イタリア」誕生の物語

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#ヨーロッパ#イタリア#教会#島