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ルーヴル美術館が広すぎた

2022.07.30

そもそも

パリ滞在記2022のスピンオフ。

ルーヴル美術館は、年間入館者数世界一を誇る名実ともに世界一の美術館。建物は12世紀末フィリップ2世(カペー朝)がこの場所に築いた要塞が起源。16世紀にフランソワ1世(ヴァロワ朝)が要塞を改築して王宮(ルーヴル宮殿)として使用した。フランソワ1世の下でレオナルド・ダ・ヴィンチが宮廷画家として仕えていたため、『モナ・リザ』をはじめとする彼の作品の多くがフランスにある。1682年ルイ14世がヴェルサイユ宮殿に移るまで王宮として使用され、その後は王室コレクションの収蔵場所または展示場所となった。1793年フランス革命直後に王室や教会から没収されたコレクションを展示し、美術館として正式に開館した。その後ナポレオン1世がヨーロッパ諸国から集めた(収奪した)美術品を加えて収蔵品数が増大した。その後も着々とコレクションは増大し続けた。1983年からミッテラン大統領の下で行われた「大ルーヴル計画」によって、元々財務省が入っていた建物(現在のリシュリュー翼)が美術館に統合されたり、ルーヴル・ピラミッドが建設されたりして、現在見られるルーヴル美術館が完成した。

外観

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ルーヴル・ピラミッド

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ドゥノン翼1F

フランス絵画

ドラクロワ『民衆を導く自由の女神』。ブルボン朝最後の王シャルル10世をブルジョワ共和派を支持する市民が失脚させた七月革命を題材として描く。 Blog Image

ドラクロワ『キオス島の虐殺』。1822年にオスマン帝国統治下のギリシャのキオス島で、オスマン帝国軍が独立派を鎮圧するためにギリシャ人住民を虐殺した事件を題材に描く。 Blog Image

展示室702 Blog Image

ジャック=ルイ・ダヴィッド『ナポレオン一世の戴冠式と皇妃ジョゼフィーヌの戴冠』。1804年ノートルダム大聖堂で行われた戴冠式を描く。ヴェルサイユ宮殿の戴冠の間にダヴィッド本人が描いた複製画が存在する。 Blog Image

ジャック=ルイ・ダヴィッド『マラーの死』。山岳派に属するフランス革命の指導者の一人だったジャン=ポール・マラーが暗殺された事件を題材に描く。 Blog Image

ドミニク・アングル『グランド・オダリスク』。オスマン帝国にてスルタンのハーレムに仕える女性を題材として描く。同様の題材または構図の作品が多数存在する。 Blog Image

イタリア絵画

展示室710-712あたり Blog Image

レオナルド・ダ・ヴィンチ

『バッカス』または『洗礼者聖ヨハネ』 Blog Image

『洗礼者聖ヨハネ』 Blog Image

『岩窟の聖母』 Blog Image

『ラ・ベル・フェロニエール』 Blog Image

『聖アンナと聖母子』 Blog Image

『モナ・リザ』 Blog Image

パオロ・ヴェロネーゼ

『カナの婚宴』。新約聖書に登場する、ガリラヤ(パレスチナ)のカナで行われた結婚披露宴でキリストが水をワインに変えた奇跡を題材に描く。元々はヴェネツィアのサン・ジョルジョ・マッジョーレ聖堂に飾られていた。ルーヴル美術館で最も大きい絵画で『モナ・リザ』の対面に展示されている。 Blog Image

ジョバンニ・パオロ・パンニーニ

『古代ローマの風景画があるギャラリー』。実在または空想の建物や遺跡などを混在させて架空の風景を描いたカプリッチョ(奇想画)。 Blog Image

『現代ローマの風景画があるギャラリー』 Blog Image

『サン・ピエトロ大聖堂』 Blog Image

『アルジェンティーナ劇場』(『ルイ15世の息子の結婚を記念して1747年にローマのアルジェンティーナ劇場でラ・ロシュフコー枢機卿が行った饗宴』) Blog Image

古代ギリシャ彫刻

『サモトラケのニケ』(紀元前2世紀頃)詳細 Blog Image Blog Image Blog Image Blog Image

アポロンのギャラリー

宝飾品や工芸品などを展示する豪華絢爛な回廊。 Blog Image

シュリー翼1F

古代エジプト

カルトナージュ製ミイラ覆い(プトレマイオス朝)詳細 Blog Image

カバ像(紀元前2000年頃)詳細 Blog Image

リシュリュー翼1F

カフェ

テラスから眺めるルーヴル・ピラミッド。 Blog Image

ナポレオン3世のアパルトマン(居室)

大サロン Blog Image

大食堂 Blog Image Blog Image

リシュリュー翼2F

北ヨーロッパ絵画

フランス・スナイデルス『フルーツバスケットを襲う2匹の猿』。猿は卑しさや強欲などの悪徳を象徴する。 Blog Image

ヨハネス・フェルメール『レースを編む女』。縦横20cmほどの小さな絵画。仕事中のレース職人は勤勉さや貞節などの美徳を象徴する。 Blog Image

フランス絵画

ピーテル・パウル・ルーベンス『マリー・ド・メディシスの生涯』。フィレンツェのメディチ家からフランス王アンリ4世に嫁いだマリー・ド・メディシス(ルイ13世の母)の生涯を描いた24点の連作絵画。元々はパリのリュクサンブール宮殿に飾られていた(パリ滞在記2022)。 Blog Image

作者不明『ガブリエル・デストレとその妹』。マニエリスムを代表する謎多き絵画。作者はフランスの宮廷美術を築いたフォンテーヌブロー派の画家と思われる。 Blog Image

クロード・ロラン『タルソスに上陸するクレオパトラ』。古代ローマ共和政末期の歴史を題材に描かれた理想風景画。 Blog Image

ニコラ・プッサン『サビニの女たちの掠奪』。ローマ近郊のサビニから若い女性を娶るために誘拐したという古代ローマ建国期の伝説を題材に描く。 Blog Image

ニコラ・プッサン『我アルカディアにもあり』または『アルカディアの牧人たち』。古代ギリシャの理想郷アルカディアにて、石碑に刻まれた一文"Et in Arcadia ego..."(「我アルカディアにもあり」)を読み解く牧人たちを描く。一文は理想郷にも「死」が存在することを示唆しているとされる。 Blog Image

シュリー翼2F

フランス絵画

ウスタシュ・ル・シュウール『2人のケルビムが運ぶパリのシャルトリューズ修道院の図面とパリの眺め』 Blog Image

シャルル・ルブラン『ガウガメラの戦い』 Blog Image

クロード・ジョセフ・ヴェルネ『ナポリ湾の眺め』 Blog Image

ユベール・ロベール 古代遺跡カプリッチョ(奇想画)シリーズ Blog Image

ユベール・ロベール『ルーヴル美術館グランドギャラリーの改造計画』

クロード・ジョセフ・ヴェルネ『サンタンジェロ城とサンタンジェロ橋』 Blog Image

ユベール・ロベール『マルセイユ港の入り口』 Blog Image

ユベール・ロベール『ノートルダム橋の家屋の取り壊し』

クロード・ジョセフ・ヴェルネ『アヴィニョンの眺め、ヴィルヌーヴの近くのローヌ川の右岸から』 Blog Image

ユベール・ロベール『ルーヴル美術館グランドギャラリーの改造計画』 Blog Image

クロード・ジョセフ・ヴェルネ『月明かりの港』 Blog Image

ドミニク・アングル『浴女』アングルが28歳の時に描いた官能的な作品。 Blog Image

ドミニク・アングル『トルコ風呂』。アングルが82歳の時に描いた官能的な作品。オスマン帝国にてスルタンのハーレムに仕える女性たちが浴場で過ごす様子を描く。 Blog Image

シャルル・グレール『失われた幻影』 Blog Image

シュリー翼0F

古代エジプト

来世で死者の労働を代行させるために副葬されたシャブティ(人形)。詳細 Blog Image

古代ギリシャ

『ライオン』(紀元前4世紀)詳細 Blog Image

『墓碑』(紀元前4世紀)詳細 Blog Image

『ミロのヴィーナス』(紀元前2世紀)詳細 Blog Image Blog Image

古代ギリシャ陶器(紀元前5世紀頃)詳細 Blog Image

古代ローマ彫刻

『ゼウス』(ローマンコピー)詳細 Blog Image

『ボルゲーゼのアレス』(ローマンコピー)詳細 Blog Image

『首飾りのミネルヴァ』(パルテノンのアテナのローマンコピー)詳細 Blog Image

『ヴェッレトリのアテナ』(ローマンコピー)詳細 Blog Image

古代オリエント

アケメネス朝ペルシャの王ダレイオス1世(在位:紀元前522-486年)が築いた、スーサ(イラン西南部)のアパダーナ(謁見の間)の柱頭。詳細 Blog Image

『射手たち』。スーサのアパダーナを飾っていたレリーフ。詳細 Blog Image

『ライオン』。スーサのアパダーナを飾っていたレリーフ。詳細 Blog Image

ドゥノン翼0F

ルネサンス彫刻

アントニオ・カノーヴァ『アモルとプシュケ』。ローマの作家ルキウス・アプレイウスの『変容』の物語の一つに登場する、アモルとプシュケの恋物語の一場面を表現している。 Blog Image

ミケランジェロ『抵抗する奴隷』『瀕死の奴隷』。教皇ユリウス2世の墓を飾るべく制作された二つの未完の像。教皇ユリウス2世の墓は現在ローマのサン・ピエトロ・イン・ヴィンコリ聖堂(ローマで教会巡り)内にある。イタリア国外にある数少ないミケランジェロの作品の一つ。 Blog Image

『眠るヘルマフロディトス』。女性的な肉体と男性器を併せ持つ両性具有の像。像はローマンコピーだが、マットレスと枕は17世紀にスキピオーネ・ボルゲーゼ枢機卿の命によってベルニーニが制作したもの。 Blog Image

アフリカ、アジア、オセアニア、アメリカ先住民美術

流れで偶然立ち寄ることが絶対に不可能な場所にあるエリア。

『モアイ像』 Blog Image

リシュリュー翼0F

古代オリエント

『エビフ・イル』(紀元前25世紀頃!)。古代都市国家マリ(シリア東部)の代官エビフ・イルが祈りを捧げる像。詳細 Blog Image

『ハンムラビ法典』(紀元前18世紀)。ハンムラビ王と太陽神または正義の神シャマシュが彫られている。詳細 Blog Image

『人面有翼牡牛』(紀元前8世紀)新アッシリア帝国の首都ドゥル・シャルキン(イラク北部)にあったサルゴン2世の宮殿を飾っていたレリーフ。以下同。詳細 詳細 Blog Image

『ライオンを抱く英雄(オルトスタット)』(紀元前8世紀)詳細 Blog Image

『モノを運ぶ使用人たち』(紀元前8世紀)詳細 Blog Image

『杉の幹を運ぶ兵士たち』(紀元前8世紀)詳細 Blog Image

フランス彫刻

『ブレーズ・パスカル』(18世紀) Blog Image

リシュリュー翼-1F

ピュジェの中庭

ピエール・ピュジェの作品をはじめとする17-19世紀のフランス彫刻を展示する中庭。

マルタン・デジャルダン『4つの捕虜国家』。ルイ14世時代に仏蘭戦争での勝利を記念して制作された。それぞれの像は、敵国4カ国(オランダ、スペイン、神聖ローマ帝国、ブランデンブルグ)を擬人化している。 Blog Image

マルリーの中庭

パリ郊外にルイ14世が建設したマルリー宮殿(すでに解体された)の庭園を飾っていた彫刻を展示する中庭。『馬丁に制される馬』通称「マルリーの馬」が特に有名。 Blog Image

ドゥノン翼-1F

古代ギリシャ(アルカイック期)

『サモス島のヘラ』(紀元前6世紀)詳細 Blog Image

『馬』(紀元前6世紀)詳細 Blog Image

『ミレトスのトルソ』(紀元前5世紀)詳細 Blog Image

『男性小像』(紀元前6世紀)詳細 Blog Image

地下遺跡

この場所がかつて要塞だったことを物語る地下遺跡。 Blog Image

参考書籍

西洋美術史入門

世界のビジネスエリートが身につける教養「西洋美術史」

ルネサンスとは何であったのか―塩野七生ルネサンス著作集1―

ルネサンス 歴史と芸術の物語

イラストで読む ルネサンスの巨匠たち

ヤマザキマリの偏愛ルネサンス美術論

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パリ滞在記2022

#ヨーロッパ#フランス#美術館#おすすめ